初めに
昔は380円だったのに、今は889円?と思うかもしれません。
では、デッキシールドは10年以上で2倍以上に値上がりしたのでしょうか。実は、そう単純ではありません。
昔のデッキシールドには32枚入りの商品が多く、現在のデッキシールドは基本的に64枚入りです。つまり価格だけでなく、内容枚数も変化しています。
そこで今回は、歴代デッキシールドの発売時価格を調べ、デッキシールドの定価はどのように変化してきたのかを、内容枚数や1枚あたり価格も含めて比較してみます。
結論|現在の通常デッキシールドは889円
2026年現在、ポケモンカードゲーム公式の一般的なデッキシールドは、
64枚入り・889円(税込)です。
60枚のスタンダードデッキに使用すると4枚が予備になります。一方、キラ加工を採用した「プレミアム・グロス」など、一部の上位仕様は、
64枚入り・990円(税込)で販売されています。
そのため、現在のデッキシールドの価格は大きく、
通常版:889円
プレミアム仕様:990円
と考えると分かりやすいでしょう。
デッキシールドの価格推移をまとめると?
歴代商品を調べると、大まかな価格の変化は次のようになります。
| 時期 | 主な仕様 | 当時の価格 | 64枚相当に換算 |
|---|---|---|---|
| 2010~2013年ごろ | 32枚 | 380円(税込) | 760円 |
| 2014~2016年ごろ | 32枚 | 362円+税 | 約782円※ |
| 2016年 | 62枚 | 715円+税 | 約797円相当※ |
| 2017~2019年 | 64枚 | 720円+税 | 約778~792円※ |
| 2020年 | 64枚 | 720円+税 | 792円 |
| 2021~2022年 | 64枚 | 792円(税込) | 792円 |
| 2023~2026年 | 64枚 | 889円(税込) | 889円 |
※当時の消費税率を考慮した概算。2014~2019年は税率変更時期をまたぐため、税込価格は発売時期によって異なります。
こうして見ると、意外なことが分かります。
「380円から889円になった」と見ると約2.3倍ですが、昔は32枚、現在は64枚です。
同じ64枚分に換算すると、
2011年前後:約760円
現在:889円
となります。つまり、内容枚数をそろえて比較すると、価格差は約129円。約17%の上昇です。
パッケージ価格だけを見る場合と、1枚あたりで見る場合では印象が大きく変わります。
2010~2013年ごろ|32枚入り380円の時代
2010年代前半のデッキシールドでは、32枚入り・380円(税込)
という商品が数多く販売されていました。例えば2011年には、
カミツレ
N
ゾロア・ゾロアーク
ダルマッカ
ヒトモシ
ナゲキ・ダゲキ
などのデッキシールドが380円で販売されていた記録があります。
2012年の「サーナイト・ドレディア」なども32枚入り380円。
2013年発売の「ゲノセクト」も希望小売価格380円(税込)でした。
現在の889円と比べると非常に安く感じます。
しかし重要なのは32枚入りだったことです。
ポケモンカードのスタンダードデッキは60枚なので、同じデッキシールドで60枚すべてをそろえるには2セット必要でした。
つまり、380円 × 2セット = 760円です。
現在の64枚入り889円と条件を近づけると、760円 → 889円という比較になります。
2014~2016年|362円+税の32枚入りへ
2014年ごろになると、32枚入り・362円+税という価格が確認できます。
例えば2014年発売の「メガリザードン」は、32枚入り362円+税でした。
同年の「ニャスパー・ニャオニクス」や「メガゲンガー」などでも同様の価格が確認できます。
当時の消費税率8%で計算すると、362円 × 1.08 = 約391円
です。32枚入りなので、64枚分では約782円。
2010年代前半の760円と比較しても、実質的な価格差はそれほど大きくありません。
2015年、2016年にも32枚入り362円+税の商品が多数販売されています。
2016年はデッキシールドの「移行期」
価格の歴史を見るうえで、2016年はかなり面白い年です。この時期には、異なる枚数・仕様の商品が同時に存在していました。
例えば公式20周年サイトでは、
デッキシールド メガクチート
→32枚・362円+税
デッキシールド カスミ
→32枚・362円+税
デッキシールド first design
→62枚・715円+税
デッキシールド プレミアム・グロス 拡張パック第1弾
→64枚・830円+税
という商品が確認できます。
つまり2016年には、32枚 62枚 64枚
という複数の枚数の商品が存在していました。価格だけを比較すると分かりにくい理由がここにあります。
2017年~2022年|64枚入り720円+税が一般的
2017年の商品を見ると、現在に近い形式になります。
例えば、
シルヴァディ
Alola Friends
ミミッキュいっぱい
カビゴン
ぼうしをかぶったピカチュウ
ポンチョを着たイーブイ
がんばリーリエ
など、多くのデッキシールドが、64枚入り・720円+税
で販売されていました。消費税8%なら税込約778円です。
32枚入りを2セット購入する方式ではなく、1商品で60枚デッキをカバーできる現在に近い販売形態になっています。この価格が2022年まで続きました。
2023年|792円から889円へ価格改定
大きな価格変更が行われたのが2023年です。
スカーレット&バイオレットシリーズから、ポケモンカードゲーム関連商品の一部でメーカー希望小売価格が改定されました。
通常のデッキシールドは、
792円 → 889円
へ変更。
差額は97円です。
値上げ率を計算すると、
97 ÷ 792 × 100
で、約12.2%の値上げとなります。
この価格改定については、原材料費や物流費の高騰などの影響が理由として説明されています。
2023年4月発売の「ディンルー」なども、すでに64枚入り889円。
その後も889円という価格が通常版の基本価格になっています。
2026年現在も通常版は889円
2026年の商品情報を確認すると、
メガダークライ
ばけがくれ
HOPPE DAISHUGO
へんしん!メタモン ver.2
カビゴン
ラティアス・ラティオスアシスト
などの通常版デッキシールドは、
889円(税込)
です。
つまり2023年の価格改定から2026年現在まで、通常版の基本価格は889円で維持されています。
一番大きな価格改定は最近だった
今回の価格推移を見て興味深いのがここです。
2010年代前半の32枚380円を64枚換算すると760円。
2014~2016年の32枚362円+税を64枚換算すると約782円。
2017年の64枚720円+税は税込約778円。
2020~2022年は792円。
つまり、2010年代前半から2022年までは、64枚換算するとおおむね760~792円程度の範囲に収まっています。
長期間、大幅には変わっていません。
そこから2023年に、792円 → 889円と一気に97円上がりました。
15年間ずっと少しずつ値上がりしてきたというより、長期間ほぼ同じ水準だった価格が、2023年の価格改定で一段上がったと見る方が実態に近そうです。
価格だけでなく「売り方」も変わっていた
今回調べてみると、デッキシールドは単純に値段だけが変わったわけではありませんでした。
2010年代前半:
32枚を1セットとして販売
↓
2016年前後:
32枚・62枚・64枚の商品が混在
↓
2017年以降:
64枚入りが一般的に
↓
現在:
60枚デッキ+予備4枚の64枚セット
というように、商品構成そのものが変化しています。
現在は1商品買えば60枚デッキをすべて同じデッキシールドに入れられます。
昔は32枚入りを2セット買う必要がありました。
そのため「1パックの価格」だけで昔と現在を比較するのは適切ではありません。
まとめ|380円から889円になったが、単純に2倍以上値上がりしたわけではない
ポケモンカードのデッキシールドの価格を調べると、
2010年代前半:32枚380円
2014~2016年ごろ:32枚362円+税
2017~2020年:64枚720円+税
2021~2022年:64枚792円(税込)
2023~2026年:64枚889円(税込)
という大きな流れが見えてきました。
パッケージ価格だけなら、
380円 → 889円
と2倍以上になっています。
しかし昔は32枚入り、現在は64枚入りです。
同じ64枚分に換算すると、
約760円 → 889円
で、上昇率は約17%。
さらに興味深いのは、2010年代前半から2022年まで、64枚換算ではおおむね760~792円程度だったことです。
つまりデッキシールドは、
長期間ほぼ同じ価格帯を維持したあと、2023年の価格改定で889円へ一段上がった
と見ることができます。
現在は通常版889円に加え、プレミアム・グロスなど990円の商品もあります。
昔のデッキシールドの発売時価格を見るときは、
「いくらだったか」だけではなく「何枚入りだったか」
にも注目してみてください。
価格の歴史を追っていくと、デッキシールドそのものの売られ方が変わってきたことも見えてきます。